障害児、療養児(病児)と健常児の統合保育を行う横浜市鶴見区の保育園

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心の声

平成18年4月から始まった心の声コーナーも1年が経とうとしています。

皆様の沢山のご協力を頂き様々な声を紹介してきましたが、今月は健常児から見る統合の様子をお伝えいたします。

2007年3月 健常児からの声

心の声当園には障害児の特別クラスは有りません。
障害の程度に関わらず、生きてきた年数が同じ分だけ同じクラスです。
小さい年齢の内は、身体の大きさはじめ、あまり差はないのですが、大きい年齢のクラスになると、知的にも運動能力的にも大きな開きが出ます。

重度の身体障害児(以下重身とします)と健常児の統合はメジャーな事ではありません。
健常児は障害児とどのように過ごすのか、開園当初は未知のことでした。
近寄れるだろうか、嫌うだろうか、虐めたりするだろうか、と世間一般にありがちな事を色々想像してみました。そんな心配から5年が経過して、子供達がどのように過ごしているか、幾つかのエピソードをご紹介します。

「怖い・・」の一声
開園間もなく初めて園に重身のお子さんが来たとき、1人の年長の子が、一言だけ、硬い表情で「怖い・・」といいました。
身体の大きさは自分と同じでも、初めて触れ合う全く自分と様子の違う子を見て出た言葉のようでした。
それ以外の子は、さして驚いた様子もなく、何も言ってきませんでした。その後何人か障害のあるお子さんが増えましたが、怖いと言っていたその子は、少しすると、経管栄養(鼻から胃に注入するミルクのような栄養の入る速度)を見ながら、「先生、早いんじゃない?」等と軽く声を掛けてくれるようになりました。
 
「何?何?何それ?」
入園して間もない1〜2才くらいの小さなお子さんにとって、保育園での体験は、日常の何をとっても相当刺激的なことです。
そのたくさんの刺激のほんの一部が障害児の存在のようです。
付いているチューブや機械もそうですが、チューブで痰を取り除く為に吸引器を使ったりしていると、「何?何?何よそれ?」と言うビックリ顔で身体がくっつきそうなまで側にやってきてじーっと見ています。
何回か見ると後は、何の感動もない、という顔をして吸引器が作動しても普通に過ごしています。保育者が、誰かの鼻をかんでいるのと同じ程度のようでした。
 
キャンプごっこ
年長クラスで一時流行った遊びにキャンプごっこが有りました。
お部屋の隅にテントのようなコーナーが登場し、みんなでキャンプにいく"ごっこ遊び"です。会話を聞いていると、「私お姉さんね。」「私病気の子ね。」など、みると病気の子は、みんなが食事をしているとき、ちゃんと経管栄養のチューブを体につなげています。(そのチューブは以前使い終わったものを分けていただき、水遊びなどに活躍していました。)この子達は障害があっても一緒にキャンプに行くのだな・・と嬉しくなりました。
この子達にとって、障害児は居て当たり前の全く日常の存在の様です。咳が出たり、痰が出たときは、近くにいれば保育者より早く、さっと胸に手を当てたり、ティッシュが出てくることもあります。移動する時はバギーを押してくれます。
 
「その時は私が手伝うから」
昨年の卒園式の前日、卒園するあるお子さんに質問をしました。
その子は、ご両親がバレエ団を営まれていて、おそらくその子も美しさを追求する芸術の世界で生きて行く事と思います。
「もしこの子(重身の子)がバレエやりたいって言ったらどうする?」。すると「その時はね、お家の人が抱っこしたら出来るよ。もしお家の人が来れなかったら私が手伝うから大丈夫だよ。」と言いました。
ついでにその子はもう一言。「でもね、本人がやりたくないのにやらせちゃダメなんだよ。」
 
七夕のお願い
障害児と過ごすことが日常だった子供達。
卒園した後、今の小学校教育では非日常に一変します。
卒園後どんな想いが残って居るのか気がかりで、ある保護者の方に尋ねてみました。そのお宅には、今でも毎日目に触れるところに七夕飾りがあり、「ゆういちくんとけっこんできますように」と書いてあるそうです。
亡くなった秋ちゃんの事も時々話題に出て、先日も「ホールで秋ちゃんと遊ぶのが一番楽しかった。秋ちゃんに起きて欲しかったからお願いしていたの」と言っていたそうです。

心の声障害児と健常児の統合がどのように良いのか、答えが出るのは、10年20年後かも知れません。
ただ一つ今言えるのは、離れていないで一緒に過ごせば何かが生まれる、と言うことの様に思います。


この一年間このコーナーを読んでいただいた皆様本当に有難うございます。

来年度も又どうぞ宜しくお願いいたします。
次回4月は、大人は統合をどう感じているか、をお伝えしていきたいと思います。
是非ご覧下さい。

このコーナーへのご意見ご感想を是非お寄せ下さい。
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